FIP(猫伝染性腹膜炎)とは
猫コロナウイルスが突然変異し引き起こされます。予防方法がなく、明確な発症メカニズムも解明されていません。これまでは治療法も確立していませんでしたが、近年FIPに対する有効な治療法が確立されつつあります。

Worries
このような症状はFIP(猫伝染性腹膜炎)かもしれません
FIPでは大きく分けるとお腹や胸の中に水が溜まる「ウェットタイプ」と、肉芽腫が形成される「ドライタイプ」に分けられます。
- 急に元気がなくなり体調が悪そうにしている
- 最近、お腹が大きくなってきた
- 発熱・嘔吐・下痢・便秘・呼吸難などがありそう
- 目の色が変わってきた・あまり食べなくなった、体重が減ってきた
- 歩き方が少し変わった
- おもちゃで遊ばなくなった
Case
FIP診療の流れ
初診検査
FIPは診断が難しい病気の一つですので、ほかの病気との区別のためにしっかりと検査します。
猫にとって出来るだけ負担のかからないよう、身体検査や血液検査、画像診断を組み合わせて診断します。
猫エイズ、猫白血病など他のウイルス疾患の検査も必要になります。必要に応じて外注検査も提出するため、診断に日数を要する場合があります。
治療プログラム
約3か月間の継続した投薬治療が必要となります。治療反応を見るため、定期的な血液検査と画像検査を実施します。治療方法には注射での治療、内服薬での治療があります。
また入院での治療、通院での治療、両方ともありますが、症状に応じておすすめさせていただきます。猫ちゃんの状態によっては点滴や栄養補給の治療が必要な場合もあります。FIPの治療では個々の症状に応じた治療方法を作成してあげる必要があります。猫ちゃんの状態や生活環境、オーナーさんの住んでいる場所や通院できるかなどを相談の上、治療プランについて一緒に作り上げていきます。
FIPは治療で良くなった後でまた再発することがある病気です、治療終了後も再発していないか定期的な検査を実施します。